国民皆保険制度
って聞いたことありますか？
国民皆保険というのは原則日本国民は公的な健康保険に入っている
という意味です。
国保や健康保険のことです。
この制度のおかげでほとんどの人が
いつでもどこでも大きな負担なく
適切な医療を受けることができます。
実はこれ日本では常識ですが
世界ではそうではありません。
海外医療の現状と比較しながら日本の健康保険について考えてみます。
みなさんも国民健康保険や会社で健康保険に入っていると思います。
ちょっとした風くらいなら何百円とか千円、二千円ほどで病院に行けると思います。
これは被保険者は3割負担で
7割は健康保険から支払われているおかげで
大きな負担なく病院へ行くことができます。
しかし、これはあたりまえではありません。
外国では公的な健康保険がないところが多く、
民間の保険でまかなわれていたり
無保険があたりまえだったりします。
無保険ということは10割負担ということなので
医療費がものすごく負担になります。
じつはアメリカでは
「自己破産の理由の第一位が「医療費が払えない」
らしいです、8割が民間の医療保険に入っているにもかかわらずです。
実はアメリカの民間医療保険は利益第一主義で相当ひどいようです
民間の医療保険は少しでも病気になるリスクがある人は入れません。
リスクのある人を排除する部門もあるようです。
そして保険に入っていないあるいは入れない無保険者が
4000万人いるといわれています。
そのうえ、基本自由診療なので
そもそもの医療費が非常に高額！
上腕骨骨折による1日入院・手術で1万5千ドル（165万円）、
貧血による入院（2日入院、保存療法施行）で2万ドル（220万円）、
自然気胸の治療方法であるドレナージ処置で手術はなく6日間入院した場合で8万ドル（880万円）
という高額請求例があげられています
薬も製薬会社が自由に価格を設定できるので
日本で1000円くらいで買える薬も
6000円以上することもざら
で病院で絆創膏はったら診察料が6万円だったという話もあります。
持病があるなどの既往症が37ページにわたり記載されており
一つでも告知を見落としていると保険は支払われません。
また、太りすぎや痩せすぎも契約できないようです。
こういう事情からオバマ前大統領は保険改革をすすめたようですが…
あまり機能していないという話も聞きます。
こういう現状と比べると日本の保険制度はものすごく優秀だと言えます。
医療保険だけが原因じゃない問思いますが医療先進国で世界一の
金持ち国アメリカの平均寿命が７９歳、
日本は84歳、
乳児の1000人当たりの死亡率が
米国6人
日本2人
というのは保険制度と無関係じゃない気がします。
ところでTPPってご存知ですか？
環太平洋パートナーシップ協定
経済の自由化を目指していますが、
医療費や医薬品の自由化がなされると
日本にも大きな影響が考えられます。
TPPが導入され、海外の医薬品の輸入も増えて自由診療が盛んになれば、
公的医療保険（健康保険）が無くなる可能性があります。
TPPにより海外からの医薬品を日本で販売するにあたり、
収益を上げるため薬価の決定を企業側にも意見させて欲しいとの要望がありました。
もしも海外からの医薬品を企業が利益中心に値段を決定することになると
医療費の7割を負担している日本の財政は破たんしてしまう可能性があります。
日本の医療保険制度を支える財政が破たんすれば
医療保険制度も無くなるおそれがあります。
加ええTPPにはISDS条項というのがありTPPの規定に反するものを
訴えることが出来る
「日本の医薬品の価格決定が自由じゃない、訴えてやる！」
というのが可能になります。
自由貿易とそれがもたらす利益についてしか考えていないので
日本の医療制度が訴えられることもあり得ます。
しかしアメリカがTPPから離脱したのでアメリカのような医療制度
を押し付けられずにすむかもしれませんね
まとめ
日本の健康保険制度は世界でも高く評価されています。
過度な経済的負担をせずに適切な医療が受けられます。
制度がずっと続くように保険料を納めて制度を応援しましょう
ＦＰコンサルタント不動産（株）/トキオ行政書士事務所
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