ウォール街を打ち破った!GAMESTOP事件
2021年06月22日
本日はゲームストップ株事件を題材に株の勉強をしてい見ようかと思います。
先月1月の最終週にロビンフッダーと呼ばれる個人投資家の集団が
ウォール街のエリート機関投資家を破滅させるという事件が起こりました。
個人と機関投資家では規模が違いすぎて普通は勝負になりようがないですが、
今回まさかのことが起こりました。
情報をコントロールしていたはずの機関投資家が個人投資家たちにしてやられた
という事件です。
何がおこったのでしょうか?
今回は米国株式市場で起こった事件です。
株式市場の言葉は一般にはなじみの薄い言葉が多いと思いますが
事件を負いながら株の専門用語が覚えられるという企画でございます。
タイトルでウォール街を打ち破った!
としましたがウォール街という一つの組織と言うわけではなく。
ニューヨークの金融街のことです。
もともとは地名(通りの名称)ですが、ここにはニューヨーク証券取引所をはじめ、
連邦準備銀行、アメリカの証券会社、大手銀行などが集中していることから、
証券・金融業界を表す代名詞になっています。
金融市場そのものと言ってもいいかもしれませんね。
機関投資家というのは、
個人投資家たちの拠出した巨額の資金を株式や債券等で運用・管理する社団や法人です。
保険会社、投資信託、信託銀行、投資顧問会社、年金基金などであったり
ファンドといったものでまさに寝ても覚めてもマーケットのことを考えている集団です。
プロ中のプロでおまけに巨大組織です。
情報量が違いすぎて普通は個人投資家は勝負にすらなりません。
日本生命や住友生命とみなさんが金融で勝負する
と想像するとなんとなくイメージ付きますかね?
金融の情報というのは
金融エリートたちが最初に情報に触れて儲けたあとに
一般に情報を流して個人投資家が株を買うという流れなので
一般に出た情報はもう古かったりします。
なので買ったら下がった、売ったら上がったなんて
トホホなことが日常茶飯事です。
しかしそのあり得ないことが起こったのが
ゲームストップ事件なのです!
今回の事件は株の取引きアプリ「ロビンフッド」に集っていた個人投資家たち
がSNSを活用して集団を組み個別株を買いあさって
ゲームストップというTVゲームの小売り会社の
株価を吊り上げた
というものです。
このロビンフッドは売買手数料無料で
アップルの株取引アプリの一位
になっており1300万人のユーザーがいると言われています。
人気の秘密は初心者にもオプション取引をすすめていて
株取引がゲーム感覚で楽しめるというものらしいです。
オプション取引というのはあらかじめ定められた期日(満期日)にあらかじめ
定められた価格(権利行使価格)で買い付ける、
または売り付ける権利を売買する取引です。
つまり今は持っていない株を売ったり買ったりして
後日実際の株をその時の時価で売買し帳尻を合わせます。
具体的に言うと今回のケースでは
機関投資家が空売りを仕掛けていました
空売りというのは株価が下がると予想されている市場で
今は持っていない株を例えば100円で100株(1万円)売って
後日50円に値下がりした株を100株(5000円)手にして
売った相手に渡す差し引き5000円の儲けと言うような取引です。
これを機関投資家が大掛かりに仕掛けていました
その空売りの対象となっていたのが
ゲームストップというゲーム小売り会社の株です。
業績不振がささやかれる同社は
ヘッジファンドなどの機関投資家による空売りにあっていました。
当時の空売り残高は、浮動株比率で100%超
つまり、世に出回っている株数以上に空売りされていた。
本来空売りは、どこからか株を借りてきて売ることで行われます。
ゲームストップ株では、株を借りなくても空売りできる
ネイキッドショートセリング
という手法が使われました。
ネイキッドショートセリングはリーマンショック後、日米欧で禁止されたが、
米国ではその後解禁されていました。
つまり
ウォール街の狼たち
がどうせ下がる株を見つけ出し一儲けしようとしていなのです。
そこに目を付けたロビンフッダーたちがSNSで団結し
ゲームストップ株を吊り上げたので
機関投資家たちは慌てて買い戻します。
つまり空売りは値下がりするから儲かるのですが意図的にこの反対のことが起こしました。
ショートスクイーズという仕組みによってさらに株価が上昇します。
ショートスクイーズとは空売りポジションに対する損失が大きくなったため
機関投資家がその株を買い戻し、それによってさらに株価が上昇。
ほかの空売りでの損失がさらに拡大し、買い戻しが続くという連続したプロセス
のことで、つまりはドンドン株価が急騰するということ。
結果、1月26日、27日の2日間だけで株価は4.5倍に上昇!
空売りをしていたヘッジファンドは大損害をこうむり
中には破綻したところもあるようです。
反対にロビンフッダーは多額のもうけを題しました。
この取引で大手ヘッジファンドのメルヴィン・キャピタルと言う会社が
株価急騰で大きな損を出し、救済される羽目になりました。
激しい応酬の中、ロビンフッドは1月28日
最も商いの集中している一部銘柄の新規買い注文を受け付けない措置を打ち出しました。
ロビンフッドのような証券会社はトレード日から受渡日までの2日間
約定金額の一定の割合を証拠金として決済機構へ差し出す必要があるのですが
あまりにトレードが多かったために
証拠金の額がロビンフッドの手元資金
を超えてしまったことが原因です。
ロビンフッドは急いで取引銀行の信用供与枠を使い、
10億ドル前後の資本を確保しました。
しかし、今後も顧客買い注文が高水準のまま続けば
再び一部銘柄の新規買い注文の受付をストップする可能性が十分にあります。
ロビンフッダーのこの事件をみていると同じようなことをやれば一攫千金だ!
となりそうですがこれは大変危険だと思います。
ロビンフッドは資金が限界にきているのでさらに買いを煽ろうとしても
受け付けられない可能性が高くなります。
さらにこんなことをしているとさらなる株価の吊り上げを画策し
標的とする銘柄を探しているうちに、どんどんと零細で企業の存続すら危ぶまれるような
「ボロ株」へと物色の矛先が拡散してきています。
そのため「気が付けばとんでもない経営危機に陥っている会社の株を、
べらぼうな高値で買ってしまった!」
ということになりかねないのです。
まとめ
SNSの登場は今までバラバラだった個人投資家が機関投資家を通さずとも
力を合わせることができるというところまで来ました。
バラバラだった個人が合わさった時巨大な機関投資家を打ち破ることが現実になりました。
しかしこれはとても危険なチキンレースです。
参加しない方が賢明だとは思いますが、一攫千金をねらって
参加するかどうするかは皆さんの自由でございます。

FPコンサルタント不動産(株)/トキオ行政書士事務所
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